2018.05.05PR

「おごってくれない男子は彼氏ではない」と言える理由

以前どこかの媒体に(この『ハウコレ』ではない!)割り勘問題について書こうとしたとき、そういうのは書かないでくださいと言われたのを思い出したので、今夜は、デート代の割り勘問題について、男としてホンネで思うところをお話しようと思います。

書かないでくださいと言われた理由はすっかり忘れちゃっているんですが、クリーンそうに見える巨大なスポンサーがいくつも付いているテレビ番組じゃあるまいし、ホントのことをしれっと書いてもべつにいいですよね?ホントのことを読みたいですよね?
さて、話のはじまりは「女子には『おごってくれた金額=わたしの価値』と捉えてしまうセンサーが、もうデフォルトで組み込まれている」というところです。
男子のことを、ことさら「歩くATM」だと思ってない女子であっても、「おごってくれた金額=わたしの価値」みたいに思うことってないですか?別におごってくれなくてもいいけど、おごってくれたら嬉しいみたいな気持ち、ありませんか?

割り勘デートで全然OKと思う人は、それで全然いいです。がしかし、わりとよく来る相談メールに「デートしたらいつも割り勘にされるんですが、これって彼はわたしのことが好きじゃないってことでしょうか」というのがあって、こういう質問をしてくる女子の脳内では「全額払ってくれる男子=脈ありどころか本命の彼女になれる」という方程式があるわけですよね。

そういう方程式があっては困るとか、そういう考えを持っている時点でもう人としてどうかしている、なんて1ミリも思わないので正直に答えていただきたいのですが、「おごってくれた金額=わたしの価値」という考え方って、あなたも持っていますよね?

デート代は割り勘 or 女子が全額払ってもいいけど、ホテル代は彼に出してもらいたいという考えも、割り勘と似たようなものとしましょうか。金額だけで見ると、割り勘にしたデート代が3000円として、ホテル代(休憩)が3000円として……まあ割り勘みたいなもんですよね。
よほどケチで例外的な男子のことはさておき、ふつうの男子は「お金がないとモテない」とわかっています。でもマジでお金がないから割り勘デートしかできないし、あるいはデートすらできない。
どれくらいお金がないかといえば、ランチに誘ったら「おれ、今日は水を飲んで過ごす」と、非常に気合の入った貧しさだったりします。バスで帰ろうかと言うと、「バス代がない」と言うくらい筋金入りで金がないのが若い男子。200円ちょっとが「ない」貧しさなんですよね。
一応断っておくと、貧しいのがダメとかいいとか、そういうことじゃないからね。
よほどのケチな男子以外で割り勘デートを求めてくる男子は、基本お金がないからそうしているわけです。でも同時に、男って、デート代くらい持っていないと彼女をつくる資格がないとわかっています。しかもおそらく、デフォルトでわかっています。
このデフォルトは、お金にまつわる考えだけということではなくて、「女子を守り幸せにすること=男の義務」という思想そのものが、生まれながらにして、あるいは両親などを見て肌身で感じてわかっている、ということです。

つまり女子はデフォルトで「わたしのことを精神的、金銭的に守ってほしい」と思っており、男子は「女子を精神的、金銭的に守る義務がある」とわかっています。
ということは、割り勘デートをして彼女にガッカリ感を味わわせる男子は、女子のことを守れていない、つまり恋愛する資格がないということで、あなたの彼氏候補から漏れる、といえます。
頑張って働いてそれなりに経済的に恵まれた女子の中には、男子にごちそうしてあげて彼の気を引いて付き合う人もいますよね。でもそういう関係って、ほぼ長持ちしないんですよね。あるいは結婚しても夫婦別財布の人たちも大勢いますよね。でもそういう夫婦の奥さんも、不倫するときはお金を持っていない相手を選ぶことは少ないんですね。

女子がデフォルトで持っている「おごってくれた金額=わたしの価値」という考えと、男子がデフォルトで持っている「女子を守り幸せにすること=男の義務」という思想が、どこかの地点でカパっと噛み合わないと、そもそも恋愛にならないんじゃないでしょうか。
個人的には、デート代は割り勘でもいいけどホテル代は全額払ってよ、という女子が好きです。金銭的なこと抜きに、なんか女としての最後の砦を守りたいみたいな、切迫したなにか繊細な、女性にしかないものを感じるから。(ひとみしょう/文筆家)

(ハウコレ編集部)

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